外国人対応者・
市民ボランティアのための
情報箱

#023 振り返る! 2023年度の専門家相談

週の真ん中水曜日。
こんにちは。専門家相談コーディネーターの青柳です。

CINGAの専門家による相談チームは、現場で外国人相談に取り組んでおられる全国の国際交流協会や社会福祉協議会、行政の担当者が、より良い対応ができるよう、2つの事業を行っています。

1.外国人のための遠隔無料専門家相談会
2.外国人対応者のための相談室

詳しくはこちらをご覧ください。

この2つの専門家による相談では、2023年度もたくさんのご相談をお受けしました。

数字がまとまったらレポートとしてあげたいと思いますが、ひとまず感想をお伝えしたいと思います。

福祉の現場からの相談が増えた

前年度と比べると、2023年度は福祉の現場担当者からの相談が多かった印象です。自治体の福祉事務所や社会福祉協議会、自立支援センターなどに地域の外国人がつながり、そこの担当者からCINGAの相談室に相談をくれました。

そして、法律的な相談が必要な時にはCINGAの専門家相談で実施している弁護士との相談予約をしていただき、通訳を用意してオンラインで相談の場を設定しました。

多くの場合、福祉の現場の担当者はCINGAの弁護士相談の前から伴走的に外国人相談者に対応しています。そして弁護士相談の後にも継続して対応をしていくことがほとんどです。なので、ご本人の了承があれば担当者にも同席してもらうと、その後の現場での支援もスムーズに運びやすくなります。

2023年度に福祉の現場担当者から相談が増えた理由として、私たちが実施している外国人対応者のための相談室を広く知っていただいたのもあると思いますが、コロナ禍で外国人、日本人に限らず困窮するケースが増えてきているのではないかと思います。

実際に福祉の現場の方からも、外国人相談が増えたというお声を聞きます。

特に外国人の場合は、永住者や定住者、日本人の配偶者といった身分系の資格の方以外の在留資格を持つ人は、就労する活動内容に制限があります。病気になると就労ができない、セーフティーネット(生活保護など)が使えない、在留期限が迫っている、行政サービスが受けにくい、といった複数の課題を抱えやすい状況となります。

さらに、就労資格を持つ人の配偶者として在留している家族滞在の人がDVなどで避難を希望する場合には、配偶者と別居することに加え、就労は資格外活動の範囲にとどまり、一般的に生活保護の対象ともならないため、様々な制約が発生します。

こうした困難なケースに丁寧に対応している福祉の現場の方々からの相談が印象的でした。

ベトナムフェスティバルに引き続き参加

2022年度に引き続き、ベトナムフェスティバルに出店をして、弁護士・行政書士相談を実施しました。

レポートはこちら

普段、オンラインで相談を実施しているため、対面での相談は専門家にとっても良い機会となりました。また、いつもは予約制のところを、すべて飛び込みで相談を受ける形態にしたのも良かったと思います。

フェスティバルにふらっと遊びに来た人が、専門家への相談のハードルを感じることなく相談ができたのではないかと思います。

ということで、2023年度をざっくり振り返りました。

2024年度も全国の様々な機関から相談をお受けします! 引き続きどうぞよろしくお願いします。


CINGAが実施している、「外国人のための遠隔無料専門家相談会」と、「外国人対応者のための相談室」の詳細は以下の「詳細はこちら」ボタンよりご覧ください。