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#005 CINGAの「生活分野」日本語教師研修、実施中!

こんばんは。

地域日本語研究チームの西山です。

本日は、8月から実施中の、文化庁の委託事業を活用した「生活分野」で活動するための日本語教師に対する日本語教師研修についてご紹介します。

教師研修と言っても、全8回のとても短い研修です。

CINGAでは過去2年間に『わたしをつたえるにほんごCINGA版』をメインテキストとして使用した日本語コースを実施してきました。このコースは、対面での学習機会を得にくい生活者に対して学習機会を届けることを目的としたコースでしたが、同時に地域における基礎的な日本語教育をどのように考え、行っていけばいいかを実践し研究することを目的としていました。

そして、3年目となる今年は、CINGAのこの2年間の実践をたたき台として紹介しながら、地域における基礎的な日本語教育のプログラムをデザインするために必要なことを参加者とともに考える教師研修を実施することにしました。

内容は、簡単に言えば、地域日本語教育コーディネーター研修と「生活分野」日本語教師研修の間に位置付くものです。

全8回の中に、プログラムデザイン上で必要な項目を各回のテーマとして設定しました。

「社会・自治体の展望」、「言語教育の目的と実践」、「目標設定と実践の評価」、「自己表現活動」、「学習支援者との協働」など、これらのテーマについて、講師の講義を聞くだけでなく、事前課題に取り組み、研修の場では参加者同士が対話を重ね、考えを深めています。

これからオンラインで基礎的な日本語コースの実施を検討している全国5地域から、コース実施を企画・運営する総括コーディネーターや実際に現場に立つ日本語教師数名でチームとなって参加して頂いています。

同じコースに関わる数名が各地で実施する日本語教育の目標を深く共有し、対話できる関係であることが、よりよいコース実施には欠かせないと考えるからです。

まだ途中の段階ではありますが、地域や立場が違う人同士の学びの場、立場が同じ人同士の悩み共有の場、同じ地域の人同士の相互理解を深め、方向性を共有する場となっている様子がうかがえます。

そして、何より運営者である私たちにとっても、多くの気づきの場となっています。

研修は12月まで続きます。この場で得た気づきや学びを、今後も多くの地域に還元していきたいと思っています。


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