#002 『わたにほCINGA版』ってどんな教材?① 〜コンセプト〜
こんにちは!
地域日本語研究チームの西山です。
CINGAでは、2021年に生活者のための初級日本語学習教材、『わたしをつたえるにほんごCINGA版』を作成しました。通称『わたにほ』です。
テキストからYoutubeの動画まで、多くの方にご協力頂きながら、手作りした教材です。ホームページで公開以来、多くの方に関心を持って頂き、600件以上のダウンロードがありました。
今回からの数回は、この『わたにほ』についてご紹介したいと思います。
こちら、『わたにほ』の裏表紙です。ほとんど注目されることのない部分ですが、個人的にとても気に入っている部分です。
この10言語で書かれている「自分の声を伝えよう。相手の声を受け取ろう。」ということばは、この教材のコンセプトです。
人と出会い、思いや考えを伝え合い、そして自分の世界を広げていくために必要なことばを学んでいく、日本語を学ぶ場にそんな学びが広がるといいなと思っています。
『わたにほ』は、5人の登場人物の声(ストーリー)によって構成されています。
このテキストで日本語を学ぶ人は、登場人物の声(ストーリー)を聴いたり、読んだりしながら、日本語の言い回しを身につけていきます。そして、身につけた言い回しを使いながら、ともに学ぶ人とやりとりを重ねていく、というつくりになっています。
CINGA理事の1人である山西優二氏は、ひとりの人の中には、その人が生まれ育ち、生きる中で形作られる多様な文化があると語ります。そして、「その人の中にどんな文化があるんだろうと考えると、人間って、こんなにおもしろいものはないんです!」と語ります。
こんな風に考えると、さまざまな出身、背景、年代の人が集まる地域日本語の学び場で、出会った人と声を交わし合っていくことが、おもしろくないわけがありませんよね。
「自分の声を伝えよう。相手の声を受け取ろう。」ということばをコンセプトに持つ『わたにほ』は、人と話す楽しさを感じながら学ぶことを応援するテキストです。
ぜひ一度、中身をご覧ください。
次回も引き続き、CINGA作成教材『わたしをつたえるにほんごCINGA版』についてご紹介します。
お楽しみに!
また、現在、印刷したテキストを実費にてお分けしております。(なくなり次第終了)
全ページを個人でカラー印刷するよりお得なので、データでなく紙のテキストがほしい方は今がチャンスです!
『わたにほ』の詳細について、また、紙版テキスト頒布のご案内についてはこちらからご欄ください。