外国人対応者・
市民ボランティアのための
情報箱

#007 短期滞在の更新って、できるの?

週の真ん中水曜日。
こんにちは。専門家相談コーディネーターの青柳です。

先日、外国人のための相談室に、次のようなご相談をいただきました。

Q 短期滞在で親族訪問の目的で来日中の女性が当面、入院して治療が必要となり帰国できないでいます。ちなみに、夫はすでに日本で就労資格で在留しています。どのような手立てがありますか?

というものでした。

短期滞在という在留資格は、最大90日の在留期間が許可されます。短期滞在の更新については、入管のルールでは、原則できないものとなっています。

出入国管理及び難民認定法
(在留資格の変更)
第二十条
前項の申請があつた場合には、法務大臣は、当該外国人が提出した文書により在留資格の変更を適当と認めるに足りる相当の理由があるときに限り、これを許可することができる。ただし、短期滞在の在留資格をもつて在留する者の申請については、やむを得ない特別の事情に基づくものでなければ許可しないものとする。

原則はできませんが、やむを得ない特別な事情があれば可能性がある、と言えますね。

入管HPの短期滞在の在留資格についての説明の中に、在留期間更新許可申請の例外的な扱いについて記載があります。

https://www.moj.go.jp/isa/applications/status/temporaryvisitor.html

ここには、

※ 在留資格「短期滞在」に係る在留期間の更新は、原則として、人道上の真にやむをえない事情又はこれに相当する特別な事情がある場合に認められるものであり、例えば、病気治療をする必要がある場合などがこれに当たります。

つまり、人道的な配慮が必要なケースが特別な事情として認めれることになります。

具体的な例として、入国後の急な事情変更等により、日本の病院に入院して病気や怪我の治療をすることとなった場合です。

そして、更新申請をするときのポイントととして

  • 医師が「当該外国人が早急に入院して治療を行う必要がある」と判断していること
  • 医療費を含め、滞在中の経費を支弁できること及び出国のための経費支弁ができること

ということになります。

これらの具体的な説明や申請書、提出書類はこちらの入管のHPに記載されています。https://www.moj.go.jp/isa/applications/status/tenporaryvisitor01.html

ということで、今回のケースは入院が必要と病院が判断していることと、滞在費についてはすでに日本に住んでいる夫が支弁できることから、ひとまず短期滞在の更新を行うことになりました。

引き続いて日本に在留を希望する場合には、夫に扶養される配偶者として、在留資格「家族滞在」に該当します。この場合は、在留資格認定証明書を申請し、短期滞在中に証明書が得られれば、「家族滞在」への変更申請ができる可能性があり、入管と相談が必要です。


CINGAが実施している、「外国人のための遠隔無料専門家相談会」と、「外国人対応者のための相談室」の詳細は以下の「詳細はこちら」ボタンよりご覧ください。